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新内節 三味線 新内 仲三郎

〔1〕重要無形文化財(人間国宝)の指定について

    

名称

 新内節三味線

    

 重要無形文化財の概要

新内節は三味線音楽の一つで、語かたりの新内節浄瑠璃と楽器演奏の新内節三味線で構成される。

新内節は、18世紀後半に江戸で成立し、安永年間(1772~81)に、美声で語って人気を得た二代目鶴賀新内の芸名にちなんで新内節と呼ばれるようになった。
新内節は、歌舞伎舞踊の伴奏音楽としてよりも、主にお座敷で演奏された。

このため、一定の調子が必要な踊りの伴奏でなく、自由に感情を込めた長さと調子で演奏して、庶民の絶大な支持を受けた。 新内節三味線は、新内節の題材に応じて、語り手の調子や声の高さを離れて繊細で微妙に演奏されるもので、
わが国の音楽史上重要な地位を占めるとともに、芸術上高度な価値をもち、また芸能の成立、構成上重要な要素をなす技法である。

    

〔2〕保持者の認定について

       

 保持者の概要

昭和15年に、新内節太夫(語り手)の新内多賀太夫の次男に生まれ、幼少の頃から長唄や
日本舞踊を学び、昭和30年に叔父の新内仲造に正式に入門して新内節三味線の修業にはげみ、昭和31年に新内富章の名を、昭和32年には新内仲三郎の芸名を許された。その後も同人は修業に努め、伝統的な新内節三味線の演奏技法を的確に体得し、優れた演奏活動を展開し、平成2年に芸術祭優秀賞、同4年松尾芸能賞優秀賞、同6年芸術選奨文部大臣賞、同10年伝統文化ポーラ特別賞を受けている。また同人は、昭和59年に新内協会理事、平成9年に同協会常任理事、同12年に同協会副理事長を務め、広く新内節の振興にも貢献している。

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